2月23日(日)14時より、りゅーとぴあ能楽堂にて、「第22回にいがたマンガ大賞表彰式」が開催されました。
最終審査員の新潟市出身マンガ家・魔夜峰央先生をお迎えし、全応募作品269点の中から入賞された皆さんを表彰する式典。能楽堂ロビーでは、入選作品が展示されており、作品の前で受賞者が記念撮影をするなど、子どもたちの笑い声や、受賞者とその家族の笑顔が溢れる穏やかな雰囲気でした。
今回の受賞作品は、表彰式にあわせて発売された「第22回にいがたマンガ大賞作品集」や、新潟市マンガの家にて3月19日(木)~4月28日(火)開催の「第22回にいがたマンガ大賞作品展」でご覧いただけます。
開会挨拶
実行委員会会長の土田雅之氏は開会挨拶にて「今回で22回目になりました、マンガ大賞。22回も続けてこられたのは、応募してくれる皆様方のおかげです。凄く素晴らしい作品を応募していただくおかげで22回、続けることができました。今現在大ヒットしているマンガの作者のエッセイで『マンガは水や食べ物と違って生きていく上では必要がない。』と書いてあったのですけど、それはもちろんそうかもしれない、でも、我々は、マンガの面白さは知っているし、それを切り離した人生は考えられない。ヒトや動物、あるいはヒトや動物でもないモノとか、色々なモノが描かれている色々な世界観を持ったマンガから、喜びをもらったり、楽しさをもらったり、生きる希望をもらったりしている。ボクらはマンガと切り離せない生活や人生を送っているなぁという気持ちでいっぱいです。皆さんがこれから描くマンガも、誰かにそういった喜びや希望を与える作品になればいいな、と私たちはとても楽しみにしております。今日一日皆さんと色々なマンガの話をしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。」と応募参加者への感謝とマンガへの想いについてコメントされました。
各賞賞状授与
第22回にいがたマンガ大賞「その手に掴むもの」を描かれたコヤマアルマさん、こどもにいがたマンガ大賞「おねがい!ほこりちゃん」を描かれたますだみなとさん、魔夜峰央賞・高校生部門最優秀賞「ルカアドラシオン」を描かれたイキイキ悪玉菌さんをはじめ、各部門上位入賞者が壇上にて表彰されました。
大賞受賞者のコヤマアルマさんは「第22回にいがたマンガ大賞という素晴らしい賞をいただき本当にありがとうございます。とても嬉しく思います。私が初めてマンガを描いたのは高校生の時で、2回目を出した時に一旦マンガを描く事を止めてしまいました。そして、3回目、第20回という節目の年にもう一回描きまして、受賞をさせていただきました。そして今回は令和初という事で、『本に名前が載れば良いなぁ』という感覚で送ってしまったものが、まさか大賞を獲ってしまうなんて…本当に驚いています。しっかりマンガを描いたのが4回目で、全てにいがたマンガ大賞に出させていただいている作品なのですが、一回諦めてしまったのが本当に悔しくて…けど、節目の年、また、令和初という、些細ではあるかもかもしれませんが、そのキッカケでしっかり描く事が出来て本当に嬉しく思います。私のマンガは、イジメ、または自分の夢に気付く、というストーリーなのですが、人からでも、自分で気付くものでも、何かのキッカケが全てに繋がっていると思います。こういった作品を通して皆様、読んで頂いている方の印象に残っていただければと思います。これからも自分自身に多くの困難や挫折がまたあるかもしれませんが、この機会にまた良い作品を作っていきたいと思います。最後に、ここまで作品作りを支えてくれた家族、また、私の作品を読んで頂いた方々、本当にありがとうございました。」と、受賞の喜びや今後の創作への意欲を述べられました。
魔夜峰央先生 総評
魔夜峰央先生は今回の総評として、「コヤマさん、流石に大賞獲る方は考え方がしっかりしていますね。魔夜峰央賞の『ルカアドラシオン』と大賞の『その手に掴むもの』、どっちかなと思ったんですよ。甲乙付け難い出来だったので、どちらでも良いかなと思ったのですが、内容からして『ルカアドラシオン』の方が魔夜峰央っぽいかな、というので分けさせていただきました。実際にはどちらがどちらでも良かった様な気がします。
マンガにとって一番大切なのは、個性です。自分なりの武器を持って、これからもチャレンジしていただきたいと思います。自分の武器を見付ける事が出来たら…さぁどうなりますか。楽しみにしています。」と、審査の難しさと、応募参加者への期待を述べられました。
受賞作品講評会
表彰式のあとは、能楽堂ロビーにて魔夜峰央先生による講評会が開催されました。
にいがたマンガ大賞では毎年、希望する受賞者に対して、自分の作品について審査員の方々から直接アドバイスをいただける作品講評会を開催しています。
今年も多くの受賞者の方が講評会に参加し、積極的な質疑応答が予定時間ギリギリまで繰り広げられました。また、他の受賞者が講評を受けている際も、真剣な表情で聞き入っていました。
講評会の終了後には毎年大好評の魔夜峰央先生サイン会を開催。
今年も幅広い世代のファンが駆けつけました。列で待機している間やサインをもらった後もファン同士の交流が行われ賑やかな雰囲気でした。