2023年2月26日(日)、りゅーとぴあ能楽堂にて「第25回にいがたマンガ大賞表彰式」を開催しました。
今年は3年ぶりに最終審査員の魔夜峰央先生、そして一般来場者の皆様をお迎えし、総勢200名を超える方々からご参加いただきました。
開会挨拶
■実行委員会会長 土田雅之
本日は表彰式においでいただき、ありがとうございます。受賞された皆様、おめでとうございます。こうして表彰式が開催できることを本当に嬉しく思っております。
にいがたマンガ大賞は今年で25回を迎えました。応募してくださる皆様のおかげで、ここまで続けてくることができました。25年前の1998年に「新潟でマンガ大賞をやるんだけど参加してみないか?」とお声がけいただいてから、マンガ好きの代表という気持ちで毎回ここに立たせていただいています。
25年の間に、マンガは画材や表現方法、発表媒体など色々な環境の変化がありました。ただ、物語を考えて絵で表現する、そしてそれを人に読んでもらって成り立っているということに変わりはありません。
ここまで続けることができたのも、新潟市をはじめとする皆様の協力のおかげです。
にいがたマンガ大賞は、これからもずっと皆様の目標であり続けたいと思っております。そのためにも是非とも自信作を応募していただき、また来年ここでお会いしましょう。
■名誉会長 新潟市長 中原八一
マンガが大好きな皆様方、本日は第25回にいがたマンガ大賞の表彰式にお集まりいただきありがとうございます。大賞をはじめ、各賞を受賞された皆様、誠におめでとうございます。
今回のにいがたマンガ大賞では、全国の幅広い層の皆様から247点のご応募をいただきました。審査員の皆様からは「小中学生の勢いに圧倒された」「マンガが与えてくれる希望や勇気を改めて実感できた」と全体的にレベル・熱量の高い作品が寄せられたとお聞きし、大変嬉しく思っております。
にいがたマンガ大賞は、今回で25回を迎えました。これも偏に、魔夜峰央先生をはじめとする審査員の皆様、ならびに実行委員の皆様、そして全国からご応募くださる皆様からの長期にわたるご支援の賜物です。
新潟市としても、引き続きマンガ創作活動を応援し、皆様と一緒にマンガ文化を盛り上げマンガ・アニメを活用したまちづくりに取り組んで参りたいと考えております。
各賞賞状授与
第25回にいがたマンガ大賞「レンアイコウカ」を描かれた由多さん、こどもにいがたマンガ大賞「マジぬ剣」を描かれた首藤あおいさん、魔夜峰央賞・一般部門コママンガの部最優秀作品賞「悪の帝王、学校で働く」を描かれた三樹田靑生さんをはじめ、各部門上位入賞者を壇上にて表彰しました。
■にいがたマンガ大賞 由多さん 受賞コメント
この度は第25回にいがたマンガ大賞という素晴らしい賞をいただき、誠にありがとうございます。
こちらのコンテストには、第19回の時にも一度応募し入選をいただきました。「絵やマンガで食べて行くのは難しい」。そんな風に描くことから離れていた時期でしたが、地元で開催されているならやってみようという気持ちでの応募でした。思えばこの時、マンガを描いて誰かに読んでもらう、それだけで私は人生楽しいなと気づいたように思います。
2022年は仕事や育児の合間に生きがいとして描くことを楽しめるようになっていましたが、生活においては人生試されているなぁと感じる出来事ばかりが続き、ならば前向きなことも試してみよう!と2度目の応募を決意しました。
応募する以上は前回よりも上を目指そうと意気込み制作した今作の「レンアイコウカ」には、諦めたほうがいいかも…という状況になっても、そこからもうちょっとだけ頑張ってみることが何かに繋がるかもよ?というメッセージが込められています。
その結果が大賞であること、本当に嬉しく思います。日頃からマンガを描かせてくれる家族、友人、読んでくださる方々に心より感謝を申し上げます。本当に本当に、いつもありがとうございます。これからも自分の好きなこと、好きだから頑張れることを大切にしていきたいです。
■こどもにいがたマンガ大賞 首藤あおいさん 受賞コメント
この度は第25回にいがたマンガ大賞のこども大賞をいただき、ありがとうございます。
私は小さな頃から絵を描くのが大好きなので、好きなことで賞を取れたことをとても嬉しく思います。そしてこの素晴らしい賞をいただいて、家族や友達、学校の先生方も一緒になって喜んでくれました。
これからも自信を持って絵を描くことができます。この貴重な経験を大事にして、これからも頑張りたいです。
■魔夜峰央賞受賞「悪の帝王、学校で働く」(三樹田靑生さん)への魔夜先生からの選出コメント
面白かった。単純にそれだけなんです。バカバカしくも王道な展開で、最後にちょっと少女マンガ的なところもあって、私は非常に好きです。大変面白かったです。
さらに魔夜峰央賞受賞者には副賞として、魔夜先生が受賞者のために描き下ろした直筆のイラストを贈呈しました。
■魔夜峰央先生 総評
どうも。自分で言うのも何ですが、魔夜峰央です。
お笑いというものはこういうお決まりから始まるのがパターンです。首藤あおいさん(こども大賞)のマンガは繰り返しギャグの典型的なパターンで、同じことを何度も何度も繰り返していくうちに笑いが生まれてくる。それを見事に表現していて素晴らしかったと思います。
そして大賞の由多さん。今伺ったら、結構重い環境の中で描かれたんですね。最初拝見したときには「王道すぎるかな?」とも思いました。でもその王道少女マンガのパターンを、普通なら途中で勢いがなくなってしまうんですが由多さんは押し切った。これはすごいなと。厳しい環境だったからこそ、そういうパワーが生まれたのかもしれない。不思議ですね。逆境が人間を強くする。
由多さん、あおいさん、これからも頑張って描き続けてください。
にいがたマンガ大賞25周年特別企画
■歴代受賞者メッセージ
にいがたマンガ大賞では、過去の受賞者で現在もマンガ・アニメ業界で活躍されている方がたくさんいらっしゃいます。
その中から現在マンガ家として活躍されている、齋藤周平先生(第16回高校生部門最優秀作品賞、月刊少年チャンピオンにて「クローズ外伝鳳仙花 the beginning of HOUSEN」連載中)、伊藤里先生(第14回中学生部門奨励賞、なかよしにて「千紘くんは、あたし中毒(ホリック)。」連載中)、仲曽良ハミ先生(第7回一般ストーリーマンガ部門優秀作品賞、ライブドアブログにて「しなのんちのいくる」連載中)から受賞者へ届いたメッセージをご紹介しました。
■サプライズ企画
にいがたマンガ大賞ではこれまでマンガ家を志す多くの皆さん、そして将来を担う子どもたちを応援してきました。
子どもたちにこれからも夢に向かって突き進んでもらいたいというエールを込めて、なんとこどもにいがたマンガ大賞 首藤あおいさんの「マジぬ剣」のアニメーションPVを制作しました!
首藤さんご本人も完成映像を観るのはこの日が初めて。上映後は会場もどよめいていました。
アニメーション制作は、新潟市内にスタジオを構える新潟エイトビットアニメーションスタジオ。マンガ「マジぬ剣」の勢いあふれる魅力はそのままに、とてもかっこいいアニメーションとなりました。
VIDEO
▲「マジぬ剣」アニメーションPV ポスター
受賞作品講評会
表彰式のあとは、同じく能楽堂にて魔夜峰央先生・土田雅之(にいがたマンガ大賞実行委員会会長)・坂田文彦(同副会長)・石川兼司(同副会長)による講評会を開催しました。
受賞作品の表現方法について、作者との掛け合いを行いながら、すばらしい点だけでなくアドバイスを交えて熱い講評が繰り広げられました。
魔夜峰央先生サイン会
講評会終了後には、3年ぶりの開催となる魔夜峰央先生のサイン会が行われました。事前申し込みをした約60名の方々に対し、魔夜先生は丁寧にサインや記念撮影に応じてくださいました。
今回の受賞作品は、表彰式にあわせて発売された「第25回にいがたマンガ大賞作品集」や、新潟市マンガの家にて3月2日(木)~4月11日(火)開催の「第25回にいがたマンガ大賞作品展」でご覧いただけます。