HOME > イベントレポート > 新潟市マンガ・アニメ情報館オープニングレポート

5月2日(木)、新潟市万代BP2に「新潟市マンガ・アニメ情報館」がオープンしました。当日はオープンを記念して様々なイベントが行われ、マンガ・アニメの世界を楽しむお客様でたいへんな賑わいを見せていました。


各イベント・セレモニーの様子をお届けします。


■加藤直之氏 ライブペインティング(5/16UP!)

■YRAラジオヤマト 館内レポート収録(5/17UP!)

■トークショー「『アニメ』というお仕事について

■オープニングセレモニー


【加藤直之氏 ライブペインティング】

オープニングセレモニーの後は、『宇宙戦艦ヤマト2199展』のオープニングイベントとして、SFイラストの大家加藤直之氏による巨大宇宙戦艦ヤマトのライブペインティングが開催されました。


「描きますよー!」という加藤さんの宣言で、いよいよライブペインティングがスタート。

最初の一筆を、ギャラリーが固唾を飲んで見守ります。記念すべき一筆目は、どうやら宇宙戦艦ヤマトの艦首(船の先頭部分)のようです。

約5メートルの巨大なキャンバスに、するすると筆を運んでいく加藤さん。

その眼差しは真剣そのもの。時折後ろに下がって全体を確認し、一筆一筆バランスを取りながら描き進めていきます。

やがて真っ白なキャンバスに、次第に宇宙戦艦ヤマトが姿を現していきます。

目の前で見るとその迫力に圧倒されます。

また、ライブペインティングの最中には、加藤さんがファンの皆さんと交流する場面も。

絵の具の器についての質問に「これは強化ガラス。洗う時に絵の具が落ちやすいし、床に落としても割れないからね」と答えるなど、とても気さくにファンの皆さんとの会話を楽しまれていました。

5月4日(火)の休憩中には、なんと一般のお客さんに混じって隣ブースの「森雪」イラストトレース体験に参加。あっという間に背景にヤマトとコスモゼロが描き加えられ、見守るギャラリーの皆さんも感嘆していました。(完成イラストを現在ブースにて展示中です。ぜひご覧ください!)


普段では考えられないような距離で加藤さんの描画や交流を楽しむことができ、ファンの皆さんも興奮を隠しきれない様子でした。

そして4日(土)の18:00、巨大宇宙戦艦ヤマトがついに完成!三日間で約21時間をかけて描き上げられました。

完成直後もたくさんの祝福の中、記念撮影やサインに快く応じられ最後まで気さくにファンの皆さんと交流されていた加藤さん。本当にありがとうございました!


完成した作品は『宇宙戦艦ヤマト2199展』の会期中、同施設内に展示されます。大迫力かつ細部まで描き込まれた、全長5mの宇宙戦艦ヤマトは必見です!


【YRAラジオヤマト 館内レポート収録】

5月2日(土)夕方、『宇宙戦艦ヤマト2199展』が開催されている企画展示室では、『宇宙戦艦ヤマト2199』で岬百合亜役を演じ、YRAラジオヤマトのパーソナリティも務める声優の内田彩さんが、同ラジオの企画として館内のレポート収録を行いました。


まず、全長約5メートルもある宇宙戦艦ヤマトの巨大模型にびっくりする内田さん。

「大きいですね!この模型は全体を見られるように展示してあるので、いろんな角度から見ることができますね。後ろから見るもよし、波動砲を間近で見るもよし」と、模型の周りをぐるりとレポートしていました。

キャラクターの展示コーナーでは「あ!私が演じている岬百合亜がいますね」と、自身が演じるキャラクターを見つけて、うれしそうに一言。さらに、隣に展示してあるキャラクター・伊東真也を指して「私、伊東さんの笑った顔が好きなんですよね」と、にっこり。

さらに、ライブペインティング中の加藤直之さんに突撃インタビュー!


内田さん「描かれるときのポイントは?」


加藤さん「いつも大きく描きすぎてしまうので、正面にカメラを設置して、カメラのモニターでデッサンを確認しながら描いています。」


内田さん「ライブペインティングは毎回ギャラリーに見られながらですが、大変ではないですか?」


加藤さん「間違えたところもなるべくそのまま見てもらうようにしています。実は今回も、ヤマトの方向を途中で変えたりしているんです。描いているうちに変わってしまうので、下書きはしませんね。」


内田さん「これを描くのには、どのくらい時間がかかるんですか?」


加藤さん「普段は1日6時間、2日間で描きます。今回はもうちょっと長い期間がありますけども。」


内田さん「この作品の見どころを教えてください。」


加藤さん「(ギャラリーの話によると)そばで見るよりも遠くから見る方が面白いらしいですよ。僕は分からないんですけども(笑)。」

最後は二人で記念撮影をして、レポートは終了。会場に集まった大勢のファンのみなさんも、終始笑顔で内田さんのレポートを楽しんでいました。


この日収録されたレポート内容の一部を5月27日(月)配信のYRAラジオヤマトでお楽しみいただけます!当日公開収録に立ち会われたかたも、そうでない方も、是非チェックしてみてくださいね。



-------------------------

YRAラジオヤマト

インターネットラジオステーション<音泉>にて配信中!

パーソナリティ:

内田彩(岬百合亜役) チョー(アナライザー役)

http://onsen.ag/yra


「YRAラジオヤマトVol.1」好評発売中。

Vol.2は、6/26(水)発売予定!

-------------------------


【トークショー「『アニメ』というお仕事について」】

ゲスト:株式会社プロダクション・アイジー代表取締役社長 石川光久氏

5月2日(木)の午後には、オープン記念トークショー「『アニメ』というお仕事について」が開催されました。


ゲストに、アニメ『翠星のガルガンティア』、『黒子のバスケ』、『攻殻機動隊 S.A.C.シリーズの制作会社として知られ、マンガ・アニメ情報館の企画展示第1弾にもなっているアニメ『宇宙戦艦ヤマト2199』の製作委員会主幹事として作品に携わる、株式会社プロダクション・アイジー代表取締役社長 石川光久氏をお迎えし、普段は聞くことのできないアニメ業界の仕事について語っていただきました。司会はFM-NIIGATAパーソナリティの村井杏さん。対談の相手は、ガタケット事務局代表の坂田文彦氏です。

【新潟市マンガ・アニメ情報館について】

――新潟市マンガ・アニメ情報館はいかがですか?


体験コーナーで初めて声優体験をしましたが、難しい!やはり声優さんはすごいですね。

また、アニメが出来上がるまでの制作行程がわかる展示がいいですね。

しかも、センスがいい。アニメの展示だけではなく、施設全体のデザインがオシャレです。このような施設として、これほどかっこいいものは珍しいと思います。

国内だけではなく、海外のお客さんも来たくなるんじゃないでしょうか。日本を代表する情報館になると思います。


【日本のアニメーターについて】

日本のアニメーターは、才能ゆたかです。俳優(キャラクターの演技付)、カメラアングル決定(レイアウト)からライティング(画面イメージ設計)まで一人で何役もこなすけれど、アメリカなどのスタジオではだいたい一人一役。例えばライティングの専門家であればそれだけを担当するんです。絵が上手と言うだけではなく、こういった意味でも、日本のアニメーターは本当に凄いんです。


【アニメの業界で必要なこと】

アニメの世界に限らず、どんな職業でも役立つ「いろはのい」はお辞儀です。みなさん、ちょっとお辞儀をしてみてください。

(客席のみなさんが起立して一斉にお辞儀をする)

新潟県は他のどの県よりも、お辞儀の角度が二段階くらい低いんです。この腰の低さは、相手に何を伝えるときにも大事ですよ。


【CG技術の発展とアニメーターの仕事の関係】

ニューウェーブとして「3Dアニメーター」が出てきています。コンピューター上で絵を描ける人です。以前、3DCGアニメーションスタジオの方に「どういう人材を採用するか」とお尋ねしたところ、「コンピューターの知識よりも、絵心のある人を採りたい」と話していました。

どんなにコンピューター技術が発達しても、人間が手で描いた絵以上には到達しないんだそうです。つまり、CG業界に入っても絵心がなければダメなんですね。2Dのアニメーションでも、3Dのアニメーションでも、求められるものの根本は同じなんです。

【アニメーターに大切なこと】

映画『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』で有名な押井守監督は、自身の会社の新人歓迎会でこう言ったそうです。「一番大切な才能は、忍耐力。我慢することが最大の能力です」と。なぜ忍耐力が大切かというと、根底に「好きだ」っていう気持ちがあるからなんです。好きだから頑張れるし、耐えられる。アニメが好きで、描くことが好きで、どれだけたくさん描いたかが、完成した絵の温度に表れるんですよ。


僕は本当にアニメーターの人たちを尊敬しています。絵を描く人たちの才能をなんとかして世に出したいと思って、裏方として支える仕事をしているんです。アニメって、世界とつながれる素晴らしい仕事ですからね。

【アイジー新潟について】

――プロダクション・アイジーは新潟市にもスタジオを構えていますが、なぜ新潟市にスタジオを作られたんですか?東京に行かないとアニメーターにはなれないと思っている人にとって、夢のある話ですよね。


22年ほど前に、一人のスタッフが「アニメーターを辞めたい」と相談に来ました。理由を聞くと「親の看病をするために新潟に帰るから」と言うんです。それを聞いて、なんて親孝行なんだろうと感心しました。それなら新潟に事務所を作れば、彼が会社を辞めなくて済むと思って、実際に作りました。

先ほど「アニメーターに大切なのは忍耐力」という話をしましたが、群衆のシーンなど描くのが苦しく忍耐が必要とされる絵ほど、新潟スタジオのアニメーターが担当することが多く、しっかり描いてくれているんですよ。


【これからアニメ・マンガ業界を目指す人たちへ】

「好き」という気持ちをどれだけ持ち続けられるかが大切です。「アニメが好き」という気持ちがあることは、ひとつの才能。ぜひその気持ちを持ち続けてください。

「目標は小さく、夢は大きく」。これは僕が一番大切にしている言葉です。今日ここに来てくれたみなさんに、この言葉を贈ります。

【来場者からのQ&A】

Q. 企画を通すか通さないかという判断は、どこでラインを引いているんでしょうか?


A. たとえ押井守監督のような著名な監督の企画でも、そのひと一人がやりたいと言っただけでは通さないです。アニメーションってたくさんの人が関わって、たくさんのお金がかかるものなんです。独りよがりの企画じゃダメなんです。

あと、長過ぎる企画書もいけませんね。良い企画は紙1枚でも伝わるものなんです。


Q. 忍耐力や好きという気持ちが大切とお話いただきましたが、それ以外にも大切なことはありますか。


A. 異性を好きになることでしょうか。

アニメーターには観察力も必要なんですが、人を好きになると相手を自然と理解しようと観察するようになるんですよね。まずは相手をよくみること。これが大切です。好きな人へ向ける観察力を周囲へ向けられるようになることが、とても大切です。


**********


アニメへの熱い想いを語ってくださった石川社長。トークやQ&Aも白熱し、会場は熱気に包まれていました。石川社長、ありがとうございました!


【オープニングセレモニー】

5月2日(木)、万代シテイ BP2 1階にて「新潟市マンガ・アニメ情報館」のオープニングセレモニーが開催されました。


「マンガ・アニメのまち にいがた」サポートキャラクターの花野 古町(はなの こまち)と笹 団五郎(ささ だんごろう)も登場して、セレモニーがスタート。


篠田新潟市長は挨拶にて、「新潟市はそうそうたるマンガ家を輩出しています。2月には古町に『新潟市マンガの家』もオープンしました。情報館がオープンしたことにより、新潟市内でのネットワークもできて回遊性が高まったと思います。半日といわず、一日中でもマンガ・アニメでたっぷり楽しめる街になりました。『がたふぇす』などのイベントで非日常的に賑わうだけではなく、これからは日常的にマンガ・アニメで盛り上がる街にしていきましょう」と述べました。


新潟市議会の藤田議長は、「日本のマンガ・アニメが日本のみならず海外でも高く評価されていることは、マンガ・アニメのまち新潟としても喜ばしいこと。マンガ・アニメ文化を世界へ発信して、次世代へとつなげていきたい」と語りました。


新潟市商工会議所の佐藤観光部会長は、「この『新潟市マンガ・アニメ情報館』の2階からは、信濃川のやすらぎ堤へ直接行くこともできます。この場所が新潟市内の観光の起爆剤となることを期待しています」と述べました。


また、『ドカベン』の作者である水島新司先生からは、「マンガ文化の勢いとともに、新潟市の活性化を期待しています」と、お祝いのメッセージをいただきました。

その後、日本マンガ学会 呉理事、株式会社角川書店 井上社長、株式会社プロダクション・アイジー 石川社長をはじめ、『青春☆金属バット』の古泉先生、『中華一番!』の小川先生も参加され、テープカットが行われました。


オープンに先立ち、記念すべき入場者第一号のお客さんには記念品が贈呈されました。

そして、いよいよオープン!楽しみに待っていた多くのお客さんが続々と入場していきました。

にいがたマンガ大賞